映画「金星怪獣の襲撃 新・原始惑星への旅」


VOYAGE TO THE PLANET OF THE PREHISTORIC WOMEN
1968

 ついつい見ちゃった。1968年公開のアメリカ映画、なのだけど、ちょっと調べてみたらいろいろあった。元ネタは旧ソ連のSF映画「火を噴く惑星」(1962)で、それをアメリカで再構成、再編集、追加撮影、吹き替え等々でアメリカ映画にしちゃった作品。しかも、1965年に一度「原始惑星への旅」として公開したものを、再々編集したのが本作「金星怪獣の襲撃 新・原始惑星への旅」。1965年版はロジャー・コーマン総指揮、1968年版は ピーター・ボグダノヴィッチ監督作品。

 話は当時よくあるB級宇宙怪物、美女映画。舞台は未知の惑星・金星。人類未到の惑星を2人の男が初探査する。そのうちのひとりが開発製作したロボットも一緒だ。金星につくなり金星のテラノドンのような怪鳥に襲われ宇宙船は海の底に落ちてしまう。このふたりを救出するために3人の男たちが金星に向かう。到着すると、人食い植物に襲われたり、古代文明を発見したりするが、実は金星には超能力をもった女性たちが生きていた。女性たちはテレパシーを使い、テラノドンを神としてあがめている。テラノドンを襲った宇宙人(彼女らの視点)を攻撃するため、豪雨や噴火などを超能力で起こすが…。
 女性たちは海際と海の中で暮らし、大きなホタテ貝のようなもので胸を隠している。

 SFが馬鹿にされていた時代だね。ベム(恐ろしい宇宙人、宇宙怪物)と美女を出しておけばいいと思っている時代。

 それにしても、それにしても、冷戦下の米ソ、赤狩りが一段落していたとはいえ、いったいどんな契機でソ連SF映画がハリウッド映画に変わったのだろう。
 これは、「火を噴く惑星」も見てみなければ。ロシア語わかんないけど。
 お、youtubeにあるぞ。
https://youtu.be/pd2RlatmNRk